3/14 その高校留学本当に正しい選択ですか:Critical Thinking で分析(最終章)

シリーズで「高校留学」をCritical Thinking の重要なステップを使い分析して来ました。
「高校留学」の実態が醜い形で目の前に広がります。

このシリーズを書いている間にも、費用持ち逃げしたエージェントの内情を訴える相談が届いています。
ドミノ倒しのようにここからエージェントがバタバタ行くかなと期待してますが、「簡単に騙されてしまう親子」ももっと賢くなってほしいです。
そのためのシリーズです。

シリーズ最後は

Step 6 : Consider other interpretations.
(答えをひとつに決めて安心するのではなく、あらゆる論理的可能性のある説明を考慮に入れること)

ある問題、物事を説明するのに、あらゆる可能性を探り、その中から一番確率の高そうな答えを選ぶこと。
これを抜きにしては Critical thinking は語れません。

高校留学希望の親子に質問するとこんな答えが一番多いです。
「日本の教育制度が合わないからカナダに。」

ちょっと待って下さい。
日本の教育制度の何が合わなかったですか?
暗記ですか? 漢字ですか? テストですか? 授業の形態ですか?
それでも努力はしましたか? 
「嫌だと投げたのではないですか?」
「単に出来なかったのではないですか?」

その場合は、カナダに行こうがオーストラリアに行こうがアメリカに行こうが、同じですよ。
本人のやる気がない、生まれながらの知的能力がそこまで高くないなどが理由の場合は、外国語で学ぶことは不可能です。
高校留学は人生への大きなトラウマとなる可能性が非常に高いです。

そして。
「日本が合わない」から「なぜカナダ?」ですか?
カナダの制度が子供に合うと思う理由はなんですか?
カナダは州により外国ほど教育制度が違いますよ。
エージェントは自分たちが儲かる地区しか紹介しません。
そんなエージェントの勧めで、詳しく知りもしないカナダの高校の中に放り込みますか?

毎年、そのつけで「こんなはずじゃなかった」SOSが舞い込みます。
ほとんどのケースが
「元々の学力不足」
「単に日本から逃げて来た先がカナダだっただけ」
です。

「日本でうまくいかない場合」は
日本での他の道を探すことしか選択肢はないと考えます。
脳科学、発達心理学の見地から、科学的証拠もずいぶんあります。

Step 8: Tolerate uncertainty.
(誰も100%保証する答えは出してくれません。 その不確実さと共生することが生きるということ。)

科学的・論理的に考えてかなり精度の高い答えを出すことも可能です。

例えば、日本の高校生がカナダ高校留学し、プラスがあるケースは非常に限られています。
・日本での学力がトップクラスであること
・親がカナダで一緒に暮らす(または親類など信頼出来る大人と。ホームステイは問題外です。)
・学校以外からアカデミックサポートが必須(180度異なる学びかたのカナダでは必須です。)
・カナダの高校卒業でその先の人生に大きなプラスとなる場合(高校からのトップクラスの成績が必要です。)
などなど。

何年これを日本に発信しても、カナダ留学するのは大抵トップクラスの優秀な生徒ではありません。
そして大切な高校教育を失い、帰って行きます。
カナダでは単なる「英語ごっこ」をしているだけです。
受け入れ先学区も「英語ごっこに来る日本人」として対応します。
優秀な日本の生徒は留学して来ないので、カナダからの日本人高校生評価が低いのは致し方ないです。

じゃぁ、日本のトップの高校生が留学したら絶対うまく行く?
そんな保証はありません。
それぞれの能力のOutputの仕方、性格、適性、カナダでの環境、どんな人に出会うか、家族からのサポートの形、などたくさんのVariable(変数)が存在します。

それでも留学したい場合は、「不確実さ」と向き合い、そこからどう成功に向かえるか尽力するかしかありません。
そんなヘルプを行うのもカナダクラブの大きな使命です。

しかし、なかなかその不確実さを理解していただくことは難しいようですね。
「絶対確実でベストな学校を紹介して下さい。」という必死の「答え」を求める方が多すぎます。
医者は何でも治せる人ではないのと同様、私は何でも知っている人ではありません。
複雑な問題ほど、ありとあらゆる答えが存在すると知っている人です。

それがTolerate uncertainty.

高校留学と言えば、すぐにエージェントに駆け込む親子は、もしかしたらこの”Tolerate Uncertainty”に絶えられないのかも。

「大丈夫ですよ。カナダは簡単ですから。」という嘘の保証を信じたいんでしょうね。

他の論理的説明を聞くのが怖いのかも知れません。

高校留学はしないこと。

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