2/20 日本の中学受験狂乱と英語イマージョンの大罪

「私立中学受験狂乱」というコラムを2012年に書きました。
そして2024年、狂乱どころかSceince Fictionのような受験世界が(幼稚園から大学まで?)が日本中を覆っているようです。
2012年に書いたコラムのサマリーです(全文はこちら

「子供の成長にとり好ましくないことはわかっていても、周りの親たち、塾からの攻勢、世相に躍らせて心穏やかではない。」というご質問に答えてのコラムでした。

サマリーも結構長いですが、それほどここで述べていることは重要と考えています。

このコラムを書いてから12年。受験狂乱は収まるどころか、完全な金儲けビジネスとして活況を呈している日本の崩壊ぶりに寒気がします。
受験生の子供より親が目を血走らせて「この中学!」「いやあの中学!」と発狂してますね。

しかも、一歩引いて見ると笑える光景に出会えます。
いわゆる、昔からある名門校に行く子供たちは残念ながら生まれながらの知的能力が高いのは否定しようもありません。
元の脳レベルが高くない場合は、いくら塾に何百万も払ってもそんなレベルには到底到達出来ないのは親たちも知っているはず。

そこで、知能は高くないけど、特別な教育ぅ〜〜〜と走り回る親をガチッと捕まえたらしいのがいわゆる「小学校での英語イマージョン教育」「英語に特化したカリキュラム」「カナダとのダブルディプロマ」「日本にボコボコ存在する似非インターナショナルスクール」。
脳の専門家でも、2言語で教育をする専門家でもない外国人を連れて来て、教材を英語にしただけの大笑いのカリキュラムに放り込まれた子供たち。
高校以降での高度な教育のための基本である学習なしで、ただ単に英語で理科や社会をなぞるだけ。
子供の脳には単なる英語の断片しか入らず、それもあっという間に消えて行き、残るのは空っぽの脳だけ。

名門中学のやっている事の是非はおいといて(違う意味で子供が壊れてますが)、結局もとの能力の高い子達の英語能力は高校時代にはかなり高くなります。考え方は日本のまま、Critical Thinkingもないですが、正しく文法を使え、難しいReadingを理解出来る能力は大したものです。

名門には行けず、「英語〜〜〜!」に親が押し込んだ子の英語力は、どんなに逆立ちしてももともとの能力の高い子には届きません。
なのに。
なぜ、それに輪をかけて基本能力すら壊してしまう「中学受験で英語イマージョン!」などに走るのでしょうか。

生来の知的能力が高くない子供には、それぞれの特性を見つけ(ほとんどが実用的なスキルにむすびつくはず)それを伸ばす教育こそが社会にも、そして本人が幸せな人生を送るためにも必要なはずなのに。
なぜ、脳を破壊し尽くすまで親が受験狂乱に走りますかねぇ。

最近、そんな犠牲になった子どもたちに出会うことが多くなりました。
幼児ですね、ほとんど。
日本語の言葉も拙い、英語?まともな文が作れません、年齢相応の成長が出来ていない、見ているだけでこの子達の将来はどうなるんだろうと考え込みます。
母国語さえ満足にOutput出来ない、悲惨なSemilingualがうごめく日本の未来が見えるようです。

Semilingual:2つの言語への知識はあるがどちらも中途半端で満足に使えないこと。

Semilingualについての2022年のリサーチから:セミリンガルは普通は相当複雑な環境から生まれます。典型的なのは移民、親の教育レベルの低さ、そして貧困です。そのような子どもたちは良質な教育への機会が制限され、異なる文化でのストレスが蓄積し、教師たちの能力不足など、言語力へのマイナスな影響が多くなります。

移民したわけでもなく、貧困でもない日本の子供の親がなぜSemilingualが約束されている妙な「英語教育特化・イマージョン・インターナショナルスクール」に走るんでしょうか。
謎でしかありません。

間違ってしまいましたか?
OK

このコラムは一般公開です。
この狂乱がひどすぎて、主役のはずの子どもたちが犠牲になっていくのを見ていられないのが理由です。

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